山梨県の河口湖でホテル経営をしている中国人の男が、樹木23本を勝手に伐採した疑いで、28日に送検されました。男は実行犯が次々と逮捕されるなか、香港に出国し逮捕をまぬかれていました。
■中国籍ホテル経営者ら逮捕
雄大な姿で人々を魅了する富士山。この景色を巡るトラブルで、逮捕者が出ました。
被害を受けた企業担当者
「枝を切られて、除草剤を入れられた。(幹の)中身はスカスカで、強風でいつ倒れるのか分からない」
28日に器物損壊の疑いで送検されたのは、中国人のホテル経営者・秋山雅治こと郭亜川(カクアセン)容疑者(52)です。実行犯3人に、他人の樹木の伐採を指示したとみられています。
郭容疑者が5年前、富士山が一望できるロケーションを売りに河口湖畔にオープンしたのが「雲ノ上富士ホテル」です。
雲ノ上富士ホテルホームページから
「富士山の眺望、河口湖の豊かな自然に包まれて」
実際は、樹木が富士山を遮っていました。
開業から2年後。ホテル側の指示で、枝が無断で伐採されたうえ、枯らされてしまいます。
樹木があったのは、ホテルの隣にある保養所の敷地。プライバシーを守るため、境界の樹木23本を残していました。
被害を受けた企業担当者
「1本につき(幹に)3カ所ぐらい穴をあけられていて」
以前、倒れてしまった木の根っこを切り出してみると、表面から30センチほどにまで穴が開いていることが分かります。
番組が、専門機関で穴に混入された成分を解析したところ、除草剤の成分「グリホサート」が高濃度で検出されました。
被害者は真っ先にホテル側を疑い、問い詰めると…。
郭容疑者
「謝れと言われても、なぜ謝らなければいけないのか。木が伐採されたことについては分からない」
■“厚みのある封筒”渡す瞬間
番組はホテル関係者から、枝の伐採が行われた当日の防犯カメラ映像を入手しました。
被害を受けた企業担当者
「明らかに私たちの敷地内に入ってきていることが分かる」
ホテルの敷地から樹木の様子を見るニット帽の男。次々と枝が伐採されるなか、落ちた枝を引きずって歩き、清掃しているような様子も確認できます。
その後、やってきた1台の黒いワゴン。中から出てきたコートを着た男性は、勝手に伐採した男と接触します。
コートの男性が渡したのは、厚みのある封筒のようなものです。両手を身体の前で握り、お礼をしているかのように何度も頭を下げています。
ホテルの従業員の中には、実行犯と会話する社長を見たと証言する人もいました。
元ホテル従業員
「見た感じだと、社長が連れてきた人たちみたいです。従業員も警察が来た時にびっくりして」
実行犯3人はすでに逮捕され、うち1人は去年12月に「ホテル関係者からの依頼」で犯行に及んだと認め、罰金30万円の有罪判決が言い渡されました。
郭容疑者にも逮捕状が出ていましたが香港に出国。行方を追っていた警察が26日に逮捕しました。
郭容疑者
「私がやったことに間違いありません」
被害を受けた企業担当者
「中国の方の全員が悪いとは思わないのですが、すごく不安が残る」
(「グッド!モーニング」2025年4月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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